製造

図面から製品に具現化する

製品の量産を担い、効率的な素材調達や製造方法、製品の強度や美しさを追求し、企画・デザイン・開発設計・研究・生産技術・品質管理が生み出した新しい価値を製品という形にして市場に送り出します。

製造工程の源流となるのは、製品の主な素材である金属(アルミ・鉄・チタン)をプレス機にかける「成形」です。創業以来、蓄積され磨き上げられてきたシマノの誇る金属加工技術のひとつ「冷間鍛造」で優れた強度に加えて、高い精度と複雑多彩な形状を実現しています。

「成形」された金属材から不要な部分を除去し、最終的な製品の形に近づける「切削」では、前工程だけでは完成できない形状や寸法までをより高い精度で仕上げることができます。この切削の品質が製品全体の仕上がりに大きく影響を及ぼすため、最適な加工方法、切削機械、刃物の選択が重要です。外観がむき出しとなる自転車部品・釣具では、機能上必要となる寸法はもちろん、外観の美しさも追求しています。

製品の形状加工が完成した後、加熱・冷却により素材の性質を変化させる「熱処理」が施されます。ここでは、金属を高温に加熱して製品に硬さと耐摩耗性を与えます。金属には、熱変化による歪みが発生する特性があるので、製品ごとの要求品質に応じた細かい熱処理を行っています。

熱処理後に表面処理を行います。アルミ製品には陽極酸化(アルマイト)処理を施し、製品を腐食や錆から守ると同時に、より美しく、魅力的で艶やかな外観に仕上げます。

各工程での高度な技術がシマノの製造力を支えています。図面通り製品を製造するだけでなく製造工程の改善を継続して行い、デザイン・開発・研究・生産技術・品質管理といった技術部門へフィードバックすることでより製造力を高めています。