理論と感性を掛け合わせて、釣り人の期待に応える製品づくりを
釣具事業部 開発設計部
T.Y
2020年入社
理論と感性を掛け合わせて、釣り人の期待に応える製品づくりを
釣具事業部 開発設計部
T.Y
2020年入社
学生時代の研究で身に付いた思考が現在の基盤に
シマノとの出会いはいつだったのか…正直、記憶にないんです。というのも、広島の実家は比較的海に近く、私はよちよち歩きを始めたころから、父親に連れられて釣りに行っていたので、物心がついたころには身の回りにシマノ製品が当たり前のようにありました。そのような環境で育った私は、当然のごとく幼少期から釣りが大好きでした。
大学では、昔から好きだった物理や数学の知識をもっと深められる機械工学を専攻。大学院では、弾性体(柔らかい物体)の摩擦現象について専門的な研究を行いました。様々な実験研究で結果が出るたびに、指導教員から「物理現象は理論での説明が必須。今回の実験結果が正しいことを数値計算で示してみなさい」と言われ、必死で計算に明け暮れたことを覚えています。この時の経験が礎となり、私は様々な物理現象を数値で理論的に理解しようと考えるのが癖になりました。
挑戦できるフィールドで好きなことを仕事にしたい
また、大学時代にアメリカのシリコンバレーの研修プログラムに参加した経験は、私の「働く」という概念に大きな影響を与えました。現地の様々な企業を訪問し、みんなが自分の好きなこと・学びたいことに夢中になって楽しそうに仕事をしている現場を肌で感じ、私もこんなふうに仕事がしたいと考えるようになったのです。私にとって、それが釣りでありシマノであったことは言うまでもありません。
入社から一貫して電動リールの開発設計業務を担当しています。最近担当した電動リールは何百メートルもの水深から、大物の魚を一気に引き上げられるパワーのあるリールです。現在は新製品の機械(メカ)設計をしながら、自分が興味を持った事象について検証・研究を行う毎日です。電動リールは一般的なリールとは違って、メカだけでなく電気・電子やソフトウェアを搭載しています。私にとっては全くといっていいほど新しい分野で多くを学び、楽しみながら前向きに業務に取り組んでいます。最近ではプログラミングを使った解析業務なども担当しており、新たなことを積極的に学べる環境で挑戦させてもらえることに、やりがいを感じています。
「よりよい製品をつくりたい」という共通の想いがチームを動かす
同時に、釣具は「趣味」の製品であることの難しさも痛感しています。見た目や使い心地、操作性、フィーリングなど、人の感性に訴える部分については、数字や理論で説明できないことのほうが多いです。そのため、実際にメンバーと海に出て電動リールを使って釣りをし、ああでもない、こうでもないと議論しながら試行錯誤を繰り返しますが、その経験が必ずいいリールづくりに繋がると信じて活動しています。チームのメンバー一人ひとりが「よりよい製品をつくりたい」という共通の熱い想いを持っているので、侃々諤々の議論をしながらも前向きにことを進めることができ、業務上の悩みや相談にも熱心に耳を傾けてくれるという企業風土とチームワークのよさをいつも実感しています。
また、シマノには釣りが大好きでアクティブなメンバーが大勢集まっていて、同じチームや若手同士はもちろん、年の離れたメンバーとも、休日に仕事を離れて一緒に釣りに行くこともあります。年齢を問わず交流が広がっているのもシマノの特徴だと思います。
つくる側が本気で楽しんでこそ魅力的な製品ができる
日々いろいろな課題に直面しますが、いつも意識し心がけているのは、自分が楽しみながら仕事をするということです。全ての釣り人は「楽しい」と感じて釣りをされているはずです。だから、釣具をつくる側の私たちが本気で楽しむ心を持ってこそ、革新的なこころ躍る製品を生み出し、ユーザー様を笑顔にできると信じて日々の業務に向き合っています。
私自身、開発メンバーの一員であると同時に、いちシマノユーザー、いちシマノファンとして、「シマノのリールが最高、リールといえばシマノ」と言っていただけるよう、これからも尽力していきたいです。
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