シマノ初、ディスクブレーキを
ジュニアスポーツに

1960年代後半から80年代初頭にかけて、日本では子どもたちの間でスポーツ自転車が一大ブームとなりました。ジュニアスポーツと呼ばれた当時の自転車は、子どもたちのあこがれでもあったスポーツカーのイメージを多く取り入れていました。1971年、シマノはスポーツカーの定番だったディスクブレーキを、ジュニアスポーツ車向けに開発。自転車用の新しいブレーキシステムとして人々の関心を惹きつけ、販売は好調に推移しました。ディスクブレーキは雨天時の制動力低下が少ないなど安定した性能を発揮できるものでしたが、重量の問題などから本格的スポーツバイクには普及しませんでした。そして、ジュニアスポーツ車の衰退とともに、一旦市場から姿を消すことになります。ディスクブレーキが再度注目されるのは1990年代、マウンテンバイクに広がり始めたサスペンションとの相性の良さからでした。その後の性能改善もあり、今ではロードバイクを含め、スポーツバイク用ブレーキのスタンダードになりつつあります。