TCFD提言に基づく情報開示
「人と自然のふれあいの中で、新しい価値を創造し、健康とよろこびに貢献する。」を使命とする当社にとって、気候変動問題は重要なテーマの1つであると考えております。気候変動が当社の事業に影響を与えるリスク及び機会を分析して事業に与える重要性を評価し、リスクへの対応や機会の享受を経営戦略に統合して推進することは、当社の持続的な成長と企業価値向上において重要であるとともに社会の持続可能性の貢献にも寄与すると考え、その進捗を適切に開示してまいります。
ガバナンス
ESG委員会(2022年5月より設置)において、CO2排出量とその削減活動のモニタリングを行うとともに、気候変動関連のリスク及び機会に対する対応方針、対策を審議し、取締役会に報告しております。
取締役会は、報告内容に基づいて気候変動関連のリスク及び機会に対する対策が適切に推進されるよう監督・指示を行います。
※2022年12月期は、ESG委員会を3回開催し、取締役会に3回報告しています。
戦略
当社は、グループ全体に及ぶ影響を把握するため、2030年までの時間軸で財務に大きな影響を与える可能性のある具体的な気候変動関連事項を定性的に評価しました。これらの事項の長期的な事業計画との関連性と財務パフォーマンスや財務ポジションに及ぼす潜在的かつ定量的な影響額を明らかにするため、公表シナリオなどを用いたシナリオ分析を進めています。
リスク及び機会 |
外部環境の変化 |
事業への影響 |
移行リスク |
政策及び法規制 |
炭素税の導入・炭素税率の上昇 |
費用の増加 |
市場 |
石炭、アルミ、プラスチック、鋼(鉄鉱石)の価格高騰 |
評判 |
気候変動への対応をブランド価値の構成要素の一つとする消費者の増加 |
売上収益の減少 |
物理リスク |
急性的 |
台風・洪水の激甚化 |
売上収益の減少 投資コストの増加 |
慢性的 |
最終消費者のアウトドア(自転車・釣り)機会の減少 |
売上収益の減少 |
機会 |
製品及びサービス |
低炭素なモビリティである自転車市場の拡大 |
売上収益の増加 |
リスク管理
当社では、ESG委員会(2022年5月より設置)において気候変動問題のリスクを議論したうえで取締役会に報告しております。
取締役会は、議論内容の報告をうけ、必要に応じて見直しや指示を行うことで監督を行っております。
指標
現在気候変動関連のリスクと機会に関連する主要な指標の特定を進めています。参考情報として、当社のスコープ1及びスコープ2の排出実績は右図のとおりです。
2022年度の排出実績の前年度比減少要因は、2021年度中に国内3工場が再生可能エネルギー電力由来の電力の購入を開始し、2022年度は通期でその効果が表れたこと、海外一部工場で再生可能エネルギー証書を購入したことなどが挙げられます。
スコープ1及びスコープ2排出実績(国内外の生産拠点すべて)
(単位:t-CO2)