スイッチ一つで自分のつくった機械が動き出す
生産技術部
R.Y
2008年入社
スイッチ一つで自分のつくった機械が動き出す
生産技術部
R.Y
2008年入社
大自然の中を走って気分爽快 (乗鞍スカイラインにて)
古びたシマノの部品と運命の出会い
大自然の中を走って気分爽快 (乗鞍スカイラインにて)
大学時代に所属していたサイクリング部で、先輩から譲り受けた自転車に古いシマノ製部品が付いていたことがシマノとの出会いです。相当年季が入っていたにもかかわらず荷物満載の旅中でトラブルがなかったことに感銘しました。
学生時代は機械工学を専攻。その学びを活かして、自動で動く機械や大きな機械を手掛けたかったこと、そして自転車が趣味だったことから自転車部品をつくる機械に携われるシマノを志望しました。
高品質・高効率な生産を目指して
シマノのハイグレードモデルのクランクセット(※)は金属を精密に接着した中空構造が特徴の一つで、私は接着の工程設計と生産機械の立ち上げを担当しています。工程設計とは、製品に求められるQCD、つまり(1)Quality=品質、(2)Cost=値段、(3)Delivery=納期の3点を実現させる生産方法を決めることで、その案を基に設備を構想・設計・製作します。こうしてチームで協力してつくった機械群がスタートボタン一つで連携して動きだす様子は壮観で、それらが私たちの意図した通りの完成品を生み出してくれたときには大きな達成感を覚えます。
生産機械は現場で使ってもらって初めて価値が出るもの。製造担当のメンバーと一緒に必ず自分自身も実際に作業をしてみて、常に使う人の立場を意識するよう努めています。
※自転車部品の一つで、ペダルとチェーンリングがつく部分の一式を言う。自転車部品の中でも面積が大きく、特に精度と強度が求められる部分であり、シマノの製造技術の遍歴が著しく表れている。
担当したDURA-ACE 9000クランクのカットサンプル
自工程中心の提案をした失敗に学ぶ
担当したDURA-ACE 9000クランクのカットサンプル
新製品のプロジェクトが始まると、ものづくりの上流から下流まで、社内の様々な部署が製品に対する要件を提案していきます。あるとき、接着工程でのつくりやすさを重視して、素材の形状の変更を依頼しました。しかし試作を進めていくうち、接着で都合が良くなった反面、他工程での手間がふえ、全体ではコストが上がってしまうことが判明。
よく見直してみると、ロボットのハンドや治具さえ工夫すれば、素材の形状を変える必要はありませんでした。全体最適の視点と、機械的な知識・知恵がいかに不足していたかを痛感したと同時に、安易に設計を変えてもらおうと考えるのではなく、自工程での創意工夫で課題を乗り越えることも生産技術の腕の見せ所だと気づき、身の引き締まる思いがしました。
技術的な視点からイノベーションを!
シマノには、周囲を納得させるだけの理由があれば、やりたいことに自由に挑戦させてもらえる環境があります。かつて、材料を高温に熱して行う熱間鍛造が主流だった時代に、いち早く冷間鍛造での製造技術を確立したことがシマノの競争力を大きく高めたことはよく知られています。私もその歴史にならい、新技術や工程といった視点からこころ躍る製品づくりに貢献していきたいと思っています。
上司よりひとこと
R.Yには、入社して早いうちから比較的大きな規模の案件に参画してもらいました。 いくつかのチャレンジがあり、苦しい時期もあったかとも思いますが、声を掛けるといつも明るく笑顔で返事が返ってくるので、大した奴だと思っていました。
これからはより高い視座で考え、引き続き笑顔を忘れず、時間を忘れるくらい夢中で仕事に取り組んでもらいたいと思います。
(部内にY姓が複数名居ることもあり、親しみを込めて名前で呼んでいます)
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自身の専門を磨き、一人前の技術者に

バイシクルコンポーネンツ事業部 下関工場製造部

H.T2017年入社