プロジェクトストーリー
PROJECT STORY 03
プロジェクトストーリー
全ては絶対的な
信頼のために。
シマノMTBコンポーネンツ最高峰「XTR」。部署の垣根を超えた一つの思い、それぞれの情熱。
PROJECT MEMBER
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K.Mさん
所属部署
BC事業部
企画部 商品企画一課
入社年 2015年 -
D.Mさん
所属部署
デザイン室
アドバンスドデザイン課
入社年 2020年 -
S.Sさん
所属部署
BC事業部
商品開発一部 DT開発課
入社年 2011年 -
Y.Kさん
所属部署
本社製造統括部
生産企画課
入社年 2018年
PRODUCT
自転車を構成する部品を一つのシリーズとして開発することで、機能と効率の最大化を目指すシステムコンポーネンツという考え方。それぞれ製品の担当者や部署は異なっていても、クロスファンクショナルな連携がチーム全体を共通の目標に向かって推し進めます。
製品開発には数多くのチームメンバーが携わっていますが、本記事ではその一端をご紹介します。
ライダー目線で芯の通った
企画を貫く
企画:先代から実に7年の時を経てフルリニューアルした「XTR M9200
series」は「Confidence」ないし、それをさらに書き下した「robust(堅牢性)/intuitive(直感的)/consistent(一貫性)」を企画のキーワードとして掲げ、チーム全体に意識してもらいました。
無線電動変速「Di2」については最初から採用ありきで議論を進めたわけではありません。先代モデルの市場評価や課題を鑑みて、提供するべき価値をゼロから考えた結果、最も「robust」な駆動系を実現するためには無線電動変速が必要だという結論に至りました。
社内の都合を前にすると、ともすれば掲げたキーワードに対して自分の判断がブレそうになることもありましたが、いちライダーとして純粋にコンポーネンツと向き合う目線を忘れないようにすることで「Confidence」に繋がる選択をチーム全体で選び続けることができました。
現場体験を通じた提案で
チームを動かす
デザイン:本場アメリカの強い日差しと広大な自然環境。実際に現地を訪れた時の体感や体験を通じて、遠目で見ても強い存在感を放つコンポーネントにしたいという狙いを開発当初から掲げていました。最新のセットアップが搭載されていることが視線を向けた瞬間に伝わる——そんな鮮烈な印象にしたい考えは、XTRの象徴とも言えるシルバーとブラックを配したハイコントラストな造形やカラーリングと表面処理にも強く表れています。美しいコントラストを描くために機能部品の配置にもこだわり抜きました。デザイナーの視点で開発担当者に対して構造の観点から様々な提案を行うことで理想的なバランスを追求。外観と機能が高い次元で共存したデザインを実現させることが出来ました。
根拠に基づく判断で
実現する堅牢性
開発(リアディレーラー担当):開発当初のコンセプトでもあった「堅牢」と「凝縮」。これらを実現するために主要部品をただ大きくして強度を上げるのではなく、視覚的な大型化を回避するために無駄を排した効率の良いレイアウトを追求しました。特に困難だったのは、レイアウトや強度設計だけでなく、外観意匠性や電気接続の安定性、製造・組立性、さらにはユーザーのメンテナンス性に至るまで、ほぼゼロベースで設計する必要があった点です。 そのような不確実性の高い領域には開発初期からレビュー頻度を高めることで根拠に基づいた判断を徹底しました。
特性の数値化で導く
スムーズな工程計画
生産準備・製造(クランクセット担当):工程計画の担当として、要求された製品機能やQCDを満足する工程フローを設計することが求められます。設計部門及び製造部門と共同で早期に検証を進めた甲斐もあり、大きな設計変更もなく、量産化に繋げることができました。
今回の重要な要素である高い疲労強度を達成するため、材料特性と工程における各プロセスで付与される特性を数値化して図面に落とし込む作業には大変苦労しましたが、最終的にそれらを達成することで手戻りのないフローを実現しました。
また、外観の特徴でもある3次元方向で施したロゴ表現を達成するために新しい機構を持った設備を立ち上げ、デザイナーの意図を現実の形にすることができました。
情熱を、世界へ
信頼を築き上げるためには大切なのは決してものづくりだけではありません。
お客様に「とにかく触ってもらう、乗ってもらう」ことを大切にしたい想いから、実製品に触れていただく機会を多く設けるなど、プロモーション活動にも力を入れてきました。
製品開発にはプロのテストライダーの意見も欠かせません。現場の声に耳を傾ける姿勢を忘れることなく、彼らからのフィードバックを素早く改善に活かしています。
数々の課題に直面しても決して諦めないこと、そして共通に掲げた目標とチーム全員の情熱が重なり合うことで、絶対的な信頼性を纏った次世代の最高峰が誕生します。