全世界に展開するグローバル企業だからこそ
特許の出願には、技術内容を文章で説明する必要があります。単語ひとつの使い方でその意味や権利範囲が大きく変わってしまうこともあるので、一言一句に気を遣いながら慎重に内容を精査していきます。また、特許事務所に出願の方針や技術内容を説明する際も、両者の認識が一致するまで、細やかでわかりやすく伝える必要があります。立体的な“もの”である製品を平面の文字や図面で表現するのは、とても難しいですが、自分が思った範囲で出願まで至ったとき、開発者の意図をくみ取り、より広い範囲で出願できたときの達成感とよろこびは言葉に尽くせません。また、シマノのコア技術を会社の財産としてきちんと証明し守ることで、未来のシマノの競争力を高めることにつながる重要な役割であることにも、大きなやりがいを感じています。
シマノは売上の約9割が海外というグローバル企業なので、特許出願も世界各地で行う必要があります。国によって法律や特許への考え方が異なり、多くの知識が必要なので、常時チームメンバーと情報共有や勉強会をしながら最新の知識を吸収するようにしています。また、海外の特許事務所とのやり取りが多く、英語が基本となります。シマノの海外拠点が開発する製品に関しても本社が一括して特許を担当し、現地メンバーと密にコミュニケーションを取りながら進めています。
さらに、海外の展示会などにも赴いて他社の動向を調査したり、シマノの類似製品や特許技術に抵触する製品がないか情報収集したりと、幅広い業務を行っています。