最先端の電子・無線技術で魅力溢れる製品開発の技術基盤を築く
技術開発
T.T
2014年入社
最先端の電子・無線技術で魅力溢れる製品開発の技術基盤を築く
技術開発
T.T
2014年入社
前職は半導体メーカーでICの設計や電子技術に携わっていたのですが、次第にエンドユーザーに近い製品開発をしてみたいと考えるようになっていました。そんな折、シマノはすでに最先端の半導体を活用した自転車部品の電子化プロジェクトを進めていることを知りました。シマノは自転車や釣具といったユーザー体験を重視するものづくりをしており、そうした最終製品まで関わることのできる環境に大きな魅力を感じました。「自らの経験と電子技術を通して、スポーツやアウトドアの世界に貢献したい」。それがシマノへの入社を決めた動機でした。
高精度・高効率な技術開発を可能にする社内環境
EMC(電磁両立性)とは電子デバイスが外部の電波の影響を受けず、他の機器にも干渉を与えない特性のことで、製品を市場に出すためには不可欠なものです。電子デバイスの安定した通信性能を確保するには適切なアンテナ設計が要求されます。そのための高度な技術開発を行う環境として、一般には社外の電波暗室が使用されることが多いですが、シマノは本社構内に自前の電波暗室(EMCラボラトリー)を設けています。この施設の立ち上げに伴い、社内でEMCや無線を専門に扱うチームが発足することとなり、その際にお声がけいただいたのが、私がこの分野に関わるきっかけとなりました。社内施設で世界の認証機関と同等の精度を持った設計検証を行うことができる環境は、開発効率の向上にも大きく貢献しています。
電子デバイスとの融合が目指す未来に向けて
シマノでは自転車部品・釣具と電子デバイスとの融合が進んでおり、今後はIoT技術を活用した高付加価値製品の開発が期待されています。ただ、これらの製品は軽量・コンパクトな設計が絶対条件で、省スペースの中でEMC性能を満たしながら、安定した通信性能を確保する必要があります。こうした制約の中で、最適な特性を実現することは難しい反面、創意工夫と挑戦をする絶好の機会であり、技術者としての大きなやりがいにつながります。
技術開発として目指すのは、ユーザーに技術の存在を意識させることなく、純粋に楽しさや利便性を提供することができる製品をお届けすることです。そのためには、高い信頼性を持つワイヤレス技術やEMC技術が不可欠です。今後も魅力的な製品の開発を支える技術基盤を築いていきたいと考えています。
多岐に渡る分野との連携で、より良い製品づくりを
EMCやアンテナ設計は電波という目に見えないものを扱うため、いつも試行錯誤の連続です。 そのうえ、システム設計・回路/基板設計・機構設計・製品法務など異なる分野のエンジニアと連携しながら最適な設計をつくり上げる力がなくてはなりません。そのため、常日頃から自分の考えを言語化し、周囲と積極的にコミュニケーションを取ることがとても重要になります。技術的な知識はもちろん大切ですが、相手の立場を理解し、協力しながらより良い製品づくりを目指す高い志を持つ仲間と一緒に、技術開発に取り組んでいきたいと思っています。
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