品質向上とコスト低減に資する自動化
シマノに入社してまず驚いたのが、製品の外観に対する厳格なこだわりです。自転車は自動車のように車体のカバーがないので、部品の構造がそのまま外観になります。そのため、自動車部品では許容されるような外見上のわずかな傷でも、シマノでは絶対に許されません。ものづくりチームでは、外観について常に細心の注意を払っています。
現在は、自転車のディスブレーキの組付け・検査機の現行工程の工程設計最適化や自動化を行っています。現行工程の最適化では負荷価値がない工程の廃止や改善を行っています。工程設計の最適化や自動化は人件費などのコスト低減だけではなく、品質の安定化や納期短縮など、様々な面で効率を向上させます。自動化を形にするプロセスは、まず人間の組立時の動きを観察することから始まります。人の一挙手一投足を極限まで細分化し、そこから機械の動かし方を考えていきます。複雑な形状の部品をいかに効率良く機械で組付けることができるのか、何度も検討を繰り返しながら最適な答えを導き出していくのが、この仕事の難しさであり、また醍醐味でもあります。将来的には、材料の供給から検査・箱詰めまでを一貫で行える設備を立上げるのが大きな目標です。
億単位の仕事に大きな喜びと大きな責任
入社まもなく、会社にとって私のスキルが未知数だったにも関わらず、数億円規模の投資を承認され、設備をつくらせていただくことになりました。その時は、大きな喜びとともに、プレッシャーもありましたが、現在、失敗を乗り越えながらも今年5月頃から量産に入れる段階に至っています。シマノには、失敗を恐れず新しいことにチャレンジさせてもらえる環境があります。それが私のとても大きなやりがいにつながっています。